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Q&A

Q1.給水用防錆剤の特徴と使用基準についておしえてください。
A1.給水配管の腐食による赤水の発生対策には、給水用防錆剤の使用が効果的です。給水用防錆剤は赤水の防止効果、経済性、安全性に優れ、現在赤水対策として考えられている配管替え以外の各種対策の中で、唯一国が定めた方法です。
 なお、給水用防錆剤の使用による赤水対策は、配管替え(給水系統の布設替え)までの間を応急対策期間と位置付けていますので、配管替えを実施するまで行って下さい。但し、その使用は下述の使用基準を遵守してください。
〈使用基準〉
1. 給水用防錆剤品質規格適合品の使用 商品は給水用防錆剤品質規格適合品の表示(証紙貼付)品を使用してください。
2. 給水用防錆剤の注入方法 決められた方法で行って下さい
3. 給水栓における水に含まれる
給水用防錆剤の含有率
決められた濃度以下で使用してください
Q2.給水用防錆剤の成分はどんなもので、安全性はどうなっているのですか。
A2.給水用防錆剤の主成分はポリリン酸ナトリウム及びポリケイ酸ナトリウムで、その安全性試験(急性毒性、亜急性、慢性毒性、発癌性、催奇形性及び変異原性)が、厚生労働省(当時厚生省)の調査、研究でおこなわれ、安全性に問題がないと考えられています。すなわち、現在、給水用防錆剤の使用に関する法令で定められている使用基準に従えば安全であることが確認されています。
 なお、給水用防錆剤の原料には、食品添加物に指定されているものも使用されていますが、本品は食品添加物ではなく、また使用目的も違います。食品添加物は給水の赤水防止には使用できません。
 また、ご参考までに申し上げますと、主成分のリン酸塩含有食品としてはジュース、炭酸飲料、ビール、菓子、チーズ等があり、またケイ酸塩は既に水の中にケイ酸として10〜50mg/l程度含まれていますので、我々が普段から接している成分といえます。
Q3.赤水対策としての赤水防止装置はどんなもので、また効果はどう考えていますか。
A3.代表的な物理的水処理法には、磁気処理法、電子場処理法、膜式脱気処理法、セラミックス処理法、光学式処理法などがあります。これらの方法を採用している赤水防止装置を評価するための検討項目としては、(1)効果(2)長期間使用での問題点(3)総費用(4)維持管理(5)安全性等が考えられます。
 赤水防止装置の効果については、未だ科学的、実績的な面で不明な点があり、その評価が確立されているとは断言できません。
Q4.給水用防錆剤の赤水防止効果(防錆効果)は?
A4−1.給水用防錆剤の赤水防止の作用機構は(1)錯塩の生成(2)被膜の形成作用(3)吸着および分散作用です。(詳細は協会のホームページの給水用防錆剤についてを参照下さい)
A4−2.実際の建物でのリン酸塩系防錆剤とケイ酸塩系防錆剤による赤水防止の使用実例を、表−1〜4,図−1〜2に示します。
(1)リン酸塩系防錆剤使用建築物の経時水質調査
イ)給水系統での使用実例
表−1 神奈川県横浜市KOビル 平成2年設置
H2.11.10 12.10 H3.2.15 3.26 7.19 11.29 H4.11.6
pH 7.0 6.7 6.9 6.7 7.1 7.4 6.9
Fe 0.98 0.12 0.93 0.17 0.1 0.15 0.49
濁度 20 0.1 0.7 0.2 0.2 1.0 1
色度 80 1 18 1 2 1 8.6
P2O5 - 3.0 3.0 3.0 3.0 3.5 3.5
H5.11.6 H6.2.24 H7.2.7 H8.2.1 H9.2.4 H10.2.6 H11.2.3
7.4 7.1 7.2 7.6 7.1 6.8 6.8
0.03 0.01 0.1 0.1 0.1 0.12 0.1
0.1 0.1 1 1 1 1 1
2 3 1 1 2 1 1
3.0 2.5 2.0 2.0 4.0 2.5 3.0
表−2 東京都港区Yビル 平成8年設置
H8.12.9 H9.1.8 H9.12.18 H10.12.15
pH 7.1 7.3 7.1 7.2
Fe 0.3 0.04 0.01 0.01
濁度 3 1以下 1以下 1以下
色度 14 2.5 1 2
P2O5 - 5.0 5.0 5.0
表−3 東京都杉並区Kビル 平成10年設置
H10.1.30 4.3 4.21 5.12 H11.3.12
pH 6.8 7.3 6.9 7.3 7.1
Fe 0.57 0.30 0.17 0.24 0.1未満
濁度 2.2 2.0 1未満 1未満 1未満
色度 6.8 4.8 2.6 1.5 1未満
P2O5 - 3.0 3.0 4.5 2.5
ロ)給湯系統での使用実例
Nホテルデータ
図-1 Nホテル(水道鋼管+ステンレス貯湯槽)
(2)ケイ酸塩系防錆剤(液状品)使用の建築物の経時水質調査
イ)給水・給湯系統での使用実例
建物状況: 地上9階、地下2階、築後10年
水使用量: 60m3/日
給水用防錆剤: 薬注ポンプで揚水配管に注入
初めの1カ月・・・ SiO2として8.7mg/l
その後・・・ SiO2として3.6mg/l
結果:
給水用防錆剤の注入の効果は図-2の通りです。給水用防錆剤注入の直後、管内の浮き錆排出。1ヵ月経過後清澄となりました。
朝一番の水
図−2給水用防錆剤の効果(朝一番の水)
ロ)給湯系統での使用実例
装置状況: 鋼板製ボイラー、銅配管
給湯量5〜8m3/日
使用前の状況: 末端給湯栓より赤水が吐出
ボイラー内部2mm程度の孔食多発
給水用防錆剤: ボイラーの補給水配管に薬注ポンプにより注入
初めの1ヵ月・・・ SiO2として7.25mg/l
その後・・・ SiO2として3.6mg/l
結果:
給水用防錆剤注入後1週間で赤水が止まり、現在も効果良好。なおこの間の水質分析は表-4の通りです。
表-4 Nビル(鋼板製ボイラー+銅配管)
↓項目/測定→ 開始時 1ヵ月後 2ヵ月後
給水用防錆剤注入量(ml/m3 0 5.0 2.5
pH(mg/l) 6.7 7.8 7.0
総アルカリ度(mg/l) 19.8 23.6 21.5
総硬度(mg/l) 42.5 36.0 38.0
塩素イオン(mg/l) 27.1 16.1 20.7
ケイ酸(mg/l) 10.4 26.0 16.7
鉄(mg/l) 1.14 0.21 0.12
銅(mg/l) 0.88 0.06 0.04
導電率(μS /cm) 123.0 140.0 134.5
Q5.給水用防錆剤の注入方法は
A5.給水用防錆剤はいずれも注入装置を用いて注入しますが、給水用防錆剤の形態の違いによって、液状注入と固体状注入(自然溶解)の2つの方法が定められています。液状注入は『液状の防錆剤をポンプにより給水量に応じて注入する方法』(比例注入方式)であり、これはさらにインターロック方式(図−3)と流量比例注入方式(図−4)とに分かれます。これに使用される防錆剤は、商品形態が初めから液状のものと固体状(片状、粉状)で使用開始前に水に溶解して液状として注入するものとがある。また固体状注入は『給水配管途中にバイパスを設け、固体状の防錆剤を自然溶解させて給水量に応じて注入する方法』(バイパス方式)(図−5)であり、これに使用される固体状防錆剤には商品形態が塊状のものと球状のものとがあります。
図−3 インターロック方式 図−4 流量比例注入方式(例)
図−5 バイパス法(例)
Q6.固体状防錆剤注入装置は圧力容器に該当しますか?
A6.一般に内部に大気圧以上の圧力が加わるものを圧力容器といっています。圧力容器に関わる法律は貯蔵または発生する物質によって異なりますが、代表的にはボイラー及び圧力容器安全規則や高圧ガス保安法などに規程されています。
 しかし、固体状防錆剤注入装置に充満させるのは常温の水であり、圧力容器に使用している気体や加熱された水ではないので該当しません。したがって、法的な拘束はありませんが、圧力が加わる容器にはちがいありませんので、各メーカーは構造的設計強度と耐圧検査を行っています。
Q7.給水用防錆剤の使用を開始したらどのように管理すればよいですか?
A7.建築物において赤水対策として給水用防錆剤を使用する場合は、給水栓水における防錆剤含有率検査を行いながら適切に使用状態を管理する必要があります。
1.使用管理のための採水
 採水については予め下記の事項に留意します。
(1) 採水場所
 建築物内所定の給水栓および必要に応じて、複数の給水栓から採水します。
  1)防錆剤の注入濃度の確認
    同一配管系統の防錆剤注入位置に最も近い距離にある給水栓から採水して調べます。
  2)防錆剤の効果の確認
    同一配管系統の防錆剤注入位置から最も遠い距離にある給水栓から採水して調べます。
(2)採水時期
 早朝、休日明け、時刻、周期等を十分に考慮する必要があります。

2.使用管理のための含有率検査
 給水栓における水に含まれる防錆剤の含有率(以下「防錆剤の濃度」という。)が基準に適合しているかどうか判断するため、定常時においては2月以内ごとに1回防錆剤の濃度を検査する。注入初期においては7日以内ごとに1回検査する。その方法は、社団法人日本水道協会の「上水試験方法」又はこれと同程度以上の精度を有する方法による。
 ・協会推奨の簡易検査器:日常の防錆剤の使用管理に使用する。

3.使用管理のための効果の確認
(1)初期注入時の効果
(2)初期注入から定常注入へ
(3)効果の判定
  給水用防錆剤の効果の判定は、濃度管理と並行して行うことが望ましいです。
  検査項目および基準は次の通りです。
  @ 色度(5度以下) A 全鉄(0.3r/?以下)

4.効果があらわれてからの処置
 赤水対策として給水用防錆剤の使用を開始したあとは、給水栓水における色度、全鉄の結果をみて、できるだけ早い時期に注入濃度を定常注入濃度に下げ、以後注入を継続します。

5.保守管理
 給水用防錆剤の注入装置等については、その運転状況及び性能を定期的に点検し、必要に応じて整備補修を行います。
Q8.メンテナンス上の留意点としてどのようなものがありますか?
A8.飲料水に使用する薬剤なので、衛生的に取り扱うことが重要です。
   防錆剤の取扱者が、発熱や下痢など病的症状が出ているときや、体調不良時には、防錆剤や機器の取扱いは中止すべきです。そのために6ヶ月に1回程度健康診断(細菌検査)を受けることを推奨しております。
    また、塊状剤を使用している場合の専用容器への充填は、防錆剤を素手や使い古しの軍手で扱うことなく、殺菌されたゴム手袋、マスクを着用するなど、衛生面には充分注意する必要があります。
    液状剤の使用では、希釈などはせずに原液をそのまま使用します。固形状防錆剤のうち、粉末状、鱗片状防錆剤は、溶解させて使用しますが、使用場所で溶解させる場合、溶解に使用する器具は、溶解作業中はもちろんのこと、保管時にも衛生面に十分注意する必要があります。
    薬剤の保管場所、保管期間についても適切な対応が必要です。
Q9.帳簿を作成したいのですが、どのような項目を盛り込めばよいですか?
A9.給水用防錆剤の使用と管理に必要な次の帳簿書類を備え記録する必要があります。
   1.給水用防錆剤の含有率検査に関するもの
    ・採水の日時・場所、検査の日時、検査の結果、検査の実施者名、検査の方法
   2.給水用防錆剤の注入装置に関するもの
    ・点検、整備、補修等を実施した年月日、実施者名、作業内容等
Q10.給水用防錆剤等についてどこに相談すればよいですか?
A10.まずは給水用防錆剤のメーカー、および登録販売店の給水用防錆剤販売管理者や防錆剤管理責任者に相談してください。または、日本給水用防錆剤協会にお問合せ下さい。
Q11.給水用防錆剤関係等の用語の定義を教えて下さい。
A11.
 給水用防錆剤とは建築物等の給水給湯に添加して配管や設備の腐食を抑制し、赤水の発生を防止する目的で使用する薬剤をいう。

 給水用防錆剤品質規格適合品とは日本給水用防錆剤協会が厚生労働省の制定した品質規格に適合していると認めたもので、「給水用防錆剤品質規格適合品」表示の証紙(ラベル)を貼付している給水用防錆剤のことをいい、給水給湯には必ずこの品質規格適合品を使用する。

 防錆剤管理責任者とは給水用防錆剤の使用について十分な知識及び技能を有する防錆管理に係る責任者で、すべての建築物において防錆剤の注入および管理に関する一切の業務を行うものである。
 その資格は@建築物環境衛生管理技術者免状の交付を受けている者又はA日本給水用防錆剤協会主催の防錆剤管理責任者講習会を修了した者です。
 なお、@の方で給水用防錆剤の知識、経験があまりない方は講習会等で補足する事をお勧めします。
   注)防錆剤管理責任者は、給水用防錆剤(品質規格適合品)の販売資格はない。

 給水用防錆剤販売管理者とは日本給水用防錆剤協会主催の給水用防錆剤販売管理者講習会を修了した者で、給水用防錆剤品質規格適合品の販売及び国の定める使用基準の遵守と適正使用の管理を推進し、特定建築物以外の建築物の管理を行うものである。
 登録販売店に所属している場合は給水用防錆剤(品質規格適合品)の販売ができる。また、協会に個人会員として入会すると、「給水用防錆剤販売管理者之証」(携帯用の証明書)が交付される。
       
 登録販売店とは日本給水用防錆剤協会の登録を受け給水用防錆剤品質規格適合品の販売を行なう事業所(協会の法人会員)をいう。登録販売店には給水用防錆剤販売店登録証が交付される。なお、登録販売店には1名以上の「給水用防錆剤販売管理者之証」所持者(協会の個人会員)が在籍していなければならない。
        
 建築物について
 1.特定建築物とは
 建築物のうち、多数の者が使用・利用し、その維持管理について環境衛生上、特に配慮が必要な建築物を「特定建築物」と定め、その範囲を政令で定めている。興行場、百貨店、集会場、図書館、美術館、遊技場、店舗、事務所、学校、旅館など*1で、延べ面積が3,000u以上(学校教育法第1条に規定する学校の場合は8,000u以上)が該当する。
   *1 共同住宅、病院は含まれません
 2.全国の特定建築物棟数
    興行場 百貨店 店舗 事務所 学校 旅館 その他 合計(棟)
平成23年度 1,200 2,037
8,257 18,342 3,419 6,049 3,833 43,137

 3.一般建築物(全国の4階建て以上の建築物)は(特定建築物を含めて)約80万棟と推測される。

給水用防錆剤販売管理者、防錆剤管理責任者について

○給水用防錆剤販売管理者(略称:販売管理者)の資格は給水用防錆剤の販売ができます。但し、
 所属している事業所が協会の登録販売店であること。
 管理に関する業務は特定建築物を除いた建築物においてのみ可能です。そのため特定建築物に
 は、販売のみで給水用防錆剤の注入及び管理に関する一切の業務を行うことは出来ません。

○防錆剤管理責任者の資格は特定建築物を含むすべての建築物において給水用防錆剤の注入及
 び管理に関する一切の業務を行うことが出来ますが、販売は出来ません。

○建築物環境衛生管理技術者は、給水用防錆剤の管理業務を行うことが出来ます。なお、給水用防
 錆剤の知識、経験があまり無い方は講習会等で補足することをおすすめします。

<資格による取り扱い業務>

販売 管理に関する業務 備考
登録販売店
登録要件者
特定建築物*3 その他建築物*4
給水用防錆剤販売管理者之証所持者*1(協会個人会員) ×
給水用防錆剤販売管理者*1 × ×
防錆剤管理責任者 × ×
給水用防錆剤販売管理者(之証所持者)・防錆剤管理責任者*2
建築物環境衛生管理技術者 × ×
注)*1登録販売店(法人会員)に所属している人
  *2登録販売店(法人会員)に所属し且つ両資格を持っている人
  *3全国に約4.3万棟(平成23年度の調査結果)
  *4一般ビル(全国の4階建て以上の建築物)約80万棟(推定)

         


協会について会則赤水対策給水用防錆剤について簡易分析器講習会情報/会員広場/事務局より
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